近年、各種の自己免疫性・非自己免疫性炎症性疾患においてpeptidylarginine deiminase (PAD)及びシトルリン化タンパクの病的発現が病態形成に関与することが示されたが、気管支喘息を代表とするアレルギー疾患におけるそれらの役割の詳細は不明であった。本研究ではアレルギー性気道炎症の病態形成においてシトルリン化蛋白が関与しているか否かを喘息モデルマウスを用いて解析し、PAD阻害剤により抗原誘発性気道炎症が抑制されることを明らかとした。さらに、肥満症モデルマウスでも病態指標が改善することから、多岐にわたる炎症性疾患においてシトルリン化蛋白が関与する可能性が示唆された。
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