研究課題/領域番号 |
26461486
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
高取 宏昌 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (30568225)
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研究分担者 |
玉地 智宏 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (20456015)
廣瀬 晃一 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (90400887)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 自然リンパ球 / T-bet / 自然型アレルギー性炎症 / IL-33 |
研究実績の概要 |
本研究では、マウスの脾臓、肺、腸間膜リンパ節、パイエル板にFoxp3陽性の非T細胞が存在するという本研究者らの知見 (未発表データ) をもとに、1) 新規制御性自然免疫細胞 (仮称:regulatory innate cell;Ireg)の同定、2) Iregの分化・発生機構の解明、3) Iregの特異的細胞表面分子の同定、4)免疫寛容と炎症性疾患制御におけるIregの役割の解明を行い、Ireg機能の詳細を明らかにするとともに、Iregを応用したアレルギー性炎症疾患の新規治療法の開発に向けた基盤を構築することを目的とし研究を行った。 その結果、hCD2-Foxp3レポーターマウスにpapain誘導性気道炎症を惹起したところ、コントロールマウスと比べて肺内のhCD2+ (Foxp3+) CD3- 細胞 (Ireg) の割合が増加していた。一方、HDM誘導性気道炎症を惹起してもIregの割合は増加しなかった。しかしながら、肺免疫細胞をIL-21あるいはPMA/Ionomycinで刺激しても、EBI3、IL-10、p35などの抑制性サイトカインはIreg分画からは誘導されなかった。 さらに 、我々は近年、自然型アレルギー性炎症の発症に重要な役割を果たしていることが知られているThy1.2+ ST2+ Lin- ILC2に注目し、papain誘導性喘息を惹起した際に、Thy1.2+ ST2+ Lin- ILC2sにおいてT-betがIL-9産生を抑制することで、肺内の集積が減少し、好酸球性気道炎症の減弱に関与することを明らかにした。
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