本研究ではIgG4関連疾患(IgG4-RD)におけるAPRILの意義について検討した。IgG4関連腎臓病患者の腎組織において、APRILの発現亢進及び治療後の発現低下が認められた。主なAPRIL産生細胞はM2マクロファージであった。IgG4-RDのモデル動物であるLat Y136F knock-in miceにおいても病変部位にAPRILの発現を認め、APRIL阻止抗体の投与により腎病変の進展が抑制された。さらに、ヒトおよびLat Y136F knock-in miceの病変部位にBAFFの高発現も認めた。以上より、IgG4-RDの病態形成にAPRILおよびBAFFが関与していると考えられた。
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