研究課題/領域番号 |
26461513
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
花木 秀明 北里大学, 北里生命科学研究所, 教授 (60286747)
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研究分担者 |
崔 龍洙 北里大学, 北里生命科学研究所, 部長補佐 (50306932)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ヘテロ耐性 / バンコマイシン / 薬剤耐性 / hetero-VISA / MRSA |
研究実績の概要 |
Hetero-VISA(Vancomycin intermediated-resistant Staphylococcus aureus)はバンコマイシンが効かなくなる前段階の細胞集団である。この細胞集団の中にはVISA(VCMのMICが4μg/mL以上もしくは2μg/mLより大を示すS. aureus)細胞が含有されており、この耐性細胞がVCMによって選択され、結果的にVCMが効かないVISA細胞集団へと代わっていく。よって、VCM耐性菌を増やさないためにも、VCMの効果を持続させるためにもhetero-VISAの段階で検出する事が必要である。このhetero-VISA中に含まれるVISA細胞数を人為的に変える事でVCMのMICの変化を確認した。その結果、0.1%程度の含有率で10倍以上のMIC値を示す事を突き止めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度はGFP蛍光発光を応用してhetero-VISA中のVISA細胞を検出する計画を立てていたが、細菌に応用可能な蛍光試薬販売の中止と本研究担当者のリタイアによって蛍光発光による検出は断念せざる得ない状況となった。しかし、本質的な目的であるhetero-VISAの検出は別法によって実施できていることから、本研究は順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度の研究結果から、hetero-VISA中に含まれるVISA細胞数とVCMのMICには強い相関がある事が分かった。この相関を利用して、より少数のVISA細胞が含まれる状態でもMICとして検出可能な培地の選択、もしくは開発を行う検討を推進する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究に使用する臨床分離株の収集を予定していたが、実施時期が遅れたため、 それらに必要な消耗品費などに使用する予算を繰り越すこととなった。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度には、予定している臨床分離株収集を進め、確立する検出方法の評価・検証に用いる。
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