転写因子TFEBについて、ライソゾーム病の細胞病態との関連性、およびライソゾーム病に対する治療効果について、GM1-ガングリオシドーシスとゴーシェ病のモデル細胞系を用い検討した。ライソゾーム病細胞では、いずれもTFEBが核内に局在し、転写活性が上昇していた。また、TFEBを過剰発現させることで、変異酵素活性を上昇させる効果を示した。さらに、TFEBはシャペロン化合物と併用することで、変異酵素活性上昇効果の相乗効果を示した。以上の結果は、TFEBは変異ライソゾーム酵素の転写活性を上昇させることで、ライソゾーム病の細胞病態を改善する効果がある可能性を示した。
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