ヒトにおける自閉症スペクトラム(ASD)の原因の1つとされる15番染色体の部分重複自閉症モデルマウスを用い、ASDに特徴的な「社会性の欠如」や「物事へのこだわり」等の症状の改善方法を検討した。 モデルマウスの脳内セロトニン量が出生直後から低下していたので、生後3週間にわたり選択的セロトニン再取込阻害薬のフルオキセチンを投与すると、成長後社会性の低下とセロトニン濃度が改善したが、「こだわり行動」や「繰り返し行動」は改善しなかった。 電気生理学的な解析ではモデルマウスにおける背側縫線核の深い膜電位や興奮性入力の低下が改善された(Science Advances, in press)。
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