小児期の血小板減少症には、特発性血小板減少性紫斑病(以下ITP)に加えて、遺伝子変異を原因とする先天性血小板減少症がある。本研究では、研究代表者のこれまでのWiskott-Aldrich症候群に関する研究成果を基盤として、小型および正常大の血小板を有する慢性かつ難治性ITPおよび家族歴を有する血小板減少症症例を解析対象とし、先天性血小板減少症の既知遺伝子の迅速な遺伝子診断系を確立した。また、エクソーム解析により、本邦3症例においてMECOM遺伝子異常による新規病型を発見し、世界に先駆けて論文報告を行った。更に全体を通して遺伝子診断結果を主治医へ報告し、臨床への迅速な還元を行った。
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