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2016 年度 実績報告書

若年性骨髄単球性白血病の治療層別化を目指した白血病性幹細胞の網羅的遺伝子解析

研究課題

研究課題/領域番号 26461575
研究機関信州大学

研究代表者

坂下 一夫  信州大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (10345746)

研究分担者 小池 健一  信州大学, 医学部, 特任教授 (40143979)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード若年性骨髄単球性白血病 / 白血病性幹細胞 / PCDH17
研究実績の概要

若年性骨髄単球性白血病(JMML)の発症関連遺伝子の約90%で同定されるようになった。こうした遺伝子解析によりJMMLは均一な疾患ではなく、治療抵抗性の症例から経過観察のみで血液学的に軽快する症例など様々な臨床経過を示すことが明らかとなった。
我々はマウスストローマ細胞株であるaorta-gonad-mesonephros (AGM)-S3細胞株とJMML CD34陽性細胞をサイトカイン存在下で共培養することでJMML白血病幹細胞様細胞であるCD34+CD38-細胞を培養増殖させ得る系を確立した。さらにストローマ細胞をOP-9 (新生児マウス骨髄由来ストローマ細胞株), MS-5 (成人マウス骨髄由来ストローマ細胞株)に替えて検討を行ったところ、CD34+CD38-細胞の増殖割合は減少あるいは消失したことからJMML白血病幹細胞の増殖には未熟な造血環境が非常に重要な役割を担っているとこが推察された(Sakashita et.al Leukemia,2015)。この研究結果に基づき造血環境に着目し、特に接着因子に注目し、次期科学研究費の課題として研究を継続する予定である。
また、遺伝子の網羅的解析からプロトカドヘリン(PCDH17)に注目し解析を進めた。はじめに様々は造血器腫瘍について、発現や発現調節について検討したところ、ALLおいてはPCDH17のDNAメチル化が予後関連あることを報告した(Uyen NT, Sakashita, et al Pediatri Blood Cancer, 2016) 。PCDH17の造血における役割の解析のため、白血病細胞株を利用し、ノックダウン、あるいは遺伝子導入を行い、この遺伝子ががん抑制遺伝子として作用していることが判明し発表した(投稿中)。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] Aberrant methylation of protocadherin 17 and its prognostic value in pediatric acute lymphoblastic leukemia.2017

    • 著者名/発表者名
      Uyen TN, Sakashita K, Al-Kzayer LF, Nakazawa Y, Kurata T, Koike K.
    • 雑誌名

      Pediatric Blood Cancer

      巻: 64 ページ: -

    • DOI

      doi: 10.1002/pbc.26259.

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Diagnosis and treatment of juvenile myelomonocytic leukemia.2016

    • 著者名/発表者名
      Sakashita K, Matsuda K, Koike K.
    • 雑誌名

      Pediatr Int.

      巻: 58 ページ: 681-690

    • DOI

      doi: 10.1111/ped.13068.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Juvenile myelomonocytic leukemia (JMML): recent advances in molecular pathogenesis and treatment2016

    • 著者名/発表者名
      Sakashita K.
    • 雑誌名

      Rinsho Ketsueki.

      巻: 57 ページ: 137-146

    • DOI

      doi: 10.11406/rinketsu.57.137.

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公開日: 2018-01-16  

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