わが国の腸管凝集性大腸菌(EAEC) 167株の系統解析を行い、5つの主要なクローンを同定した。その中には、尿路病原性大腸菌とのハイブリッド株で基質拡張型βラクタマーゼblaCTX-Mを高率に保有するO25:H4/ST131もみられた。小児腸管由来大腸菌におけるblaCTX-M陽性株の割合は2003年から増加し、2013年には10.7%に達した。blaCTX-M陽性大腸菌192株における病原遺伝子の割合は、EAEC aggR 19%、腸管病原性大腸菌(EPEC)eae 0.01%、K1莢膜neuC 15.1%だった。小児腸管内でblaCTX-Mと病原遺伝子の著明な水平伝播が起こっている。
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