凝固第VIII因子(FVIII)はトロンビンや活性型第X因子により活性化される。活性型FVIII (FVIIIa) は活性化プロテインC(APC) およびその補因子であるプロテインS(PS)により不活化され、凝固を負に制御される。本研究ではFVIII軽鎖上のPSの結合部位の同定を行った。PSはFVIII C2ドメインに結合し、その結合部位はFIXaの結合部位(アミノ酸残基2228-2240)とオーバーラップしていることを明らかにした。さらに、アミノ酸残基をアラニンに置換した変異FVIIIを用いた検討により、FVIII アミノ酸残基2239がPSとの結合に寄与していることを証明した。
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