研究課題
ダイヤモンド・ブラックファン貧血(DBA)の病因としてRPS19リボゾームタンパク質を始めとしてRPS17, 24, RPL5, 11などの様々なリボゾームタンパク質の異常が報告されているが明確な発症機序に関しては不明であり、現在までに有効な治療法も開発されていない。DBA研究の問題点として(1)DBAの患者数が少なく研究に必要なサンプルが入手困難である。(2)DBAの細胞自体がin vitroにて増殖困難である。(3)DBAの病態解析、治療効果判定に使用出来る適したモデルが存在しない。などが上げられる。我々はRPS19に対するsiRNAにてDBAのin vitroモデル作製に成功しており、in vivo DBAモデル作製に必要な各種リボゾームタンパクに対するsiRNAを発現する薬剤誘導性レンチウイルスベクターを作製し、KRAB遺伝子を組み込んだマウスを用いてin vivo DBAモデルの作製を行った。前年度に引き続きKRABマウスより骨髄細胞を採取し、レンチウイルスベクターにて遺伝子導入を行い、テトラサイクリン投与により薬剤誘導性の検討を行った。遺伝子導入効率、薬剤誘導効率を上げる為にレンチウイルスベクターの濃縮精製を行い、数回の遺伝子導入を行う事により上昇が見られた。これらの導入された細胞にてin vitroでのDBA病態の解析、また、マウスに移植してin vivoでの病態の解析を行っている。
3: やや遅れている
レンチウイルスベクターの導入効率が低かったため、導入効率を上げる為に時間を要した。また、KRABマウスの繁殖に時間を要したため。
導入効率の問題点、KRABマウスの供給も可能になって来たのでin vitoroの病態解析と平行して移植によるin vivoモデルの作製を行っていく。また、移植モデルに問題があれば、KRABマウスより卵子を採取し、siRNAを発現するレンチウイルスベクターにて遺伝子導入後Tgマウスの作製も試みる。
遺伝子導入効率の低値、KRABマウスの供給不足により実験が少々遅れたため。
導入効率の問題点、KRABマウスの供給も可能になって来たのでin vitoroの病態解析と平行して移植によるin vivoモデルの作製を行っていく。
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Hum Gene Ther.
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Sci Rep.
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