川崎病は幼少児期に発症する原因不明の血管炎で、免疫グロブリン大量療法(IVIG)が有効である。本研究では川崎病患者におけるB細胞分画と各細胞表面上の免疫抑制性受容体LILRBの発現パターンについて解析を行った。その結果、川崎病患者ではmemory B細胞の割合が増加していた。また、plasmablastの割合も急性期に有意に上昇していたが、IVIG後は正常化した。これらのことから川崎病の病態形成には獲得免疫が関与していることが示唆された。また、川崎病の急性期にはplasmablast上のLILRB4発現が亢進しており、川崎病の病態形成に重要な役割を果たしている可能性が示唆された。
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