腎芽腫の生存率や再発率の改善および副作用や晩期障害の軽減のため、新規治療法の開発や患者を層別化して治療するための新規分子マーカーの開発が必要である。これまでの研究でWTX変異を呈する腎芽腫患児の予後が不良であることを報告した。しかしながら、WTX遺伝子変異を呈する腫瘍の多くは長期生存している。WTX異常に加えて腫瘍死特異的な染色体異常を呈するかどうかを明らかにするためSNP array解析を行った。しかしながら、腫瘍死症例特異的または長期生存症例特異的な染色体異常を同定することはできなかった。現在、治療抵抗性のメカニズムを明らかにするため網羅的発現解析を行っている。
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