研究課題/領域番号 |
26461606
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
澤田 博文 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30362354)
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研究分担者 |
丸山 一男 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20181828)
三谷 義英 三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (60273380)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 肺高血圧 / 炎症 |
研究実績の概要 |
肺動脈性肺高血圧の責任遺伝子(BMPR2)が同定されたが、BMPR2遺伝子変異の肺動脈性肺高血圧の病変形成における役割は明らかではない。炎症機序は、肺動脈性肺高血圧の病態において臨床的にも実験的にも関与が示されている。これまでに、BMPR2減少と炎症機序の亢進と病変との関連を示したが(Sawada H, J Exp Med. 2014)、今回は、GM-CSFを会する炎症機序を標的として新たな治療を開発する事を目的に研究を進めている。 まず、ラット肺高血圧モデルでは、モノクロタリンモデルでは肺組織のGM-CSFmRNAが投与2週後に認められ、病変出現時期と一致する結果であった。SU5416/Hypoxiaにおいて、肺組織のGM-CSFmRNA レベルは亢進の傾向を認めるが、その変化が一貫せず、現在、血管病変、炎症細胞浸潤と時間空間的な関連を、解析しているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
仮説を全面的に支持する結果が得られておらず、方針を転換するか否か、検討が必要である。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では、ヒトの肺血管病変に非常に類似する肺高血圧モデルを用いて、治療標的としての炎症機序の有力な経路を提示する事を目標にしている。仮説を全面的に支持する、実験結果は得られておらず、前臨床的研究に進むためには、対象とする経路に関して検討を要する。これまでの研究で、マクロファージや、Tリンパ球の関与が明らかにされており、炎症機序の経路に関しては、他のマクロファージ、Tリンパ球の誘導性に関する因子を含めて検討し、今後、研究を展開していく予定である。
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