QT延長症候群は致死性不整脈を誘発する不整脈疾患である。13-14の型に分類されるが、90%以上がQT延長症候群1~3型に分類される。各々の型によって投薬や生活指導も全く異なるが、現在行われている型分類のための診断方法は遺伝子検査のみである。しかし、遺伝子の多型や遺伝滲透率の問題から、遺伝子以上が判明しても患者の症状と直接結びつくと証明されるものはごくわずかである。我々は患者さんのiPS細胞由来心筋細胞を用いて、異常が起こるイオンチャネルを簡単に調べることで型分類する診断方法を確立した。この診断方法により、より簡便に異常チャネルに基づいた診断が可能となり、正確に薬物選択や生活指導が可能となる。
|