胆道閉鎖症の葛西術時の肝臓では、疾患・正常コントロールと比べ、グラム陰性菌の感染に際し宿主の自然免疫系を活性化する抗菌ペプチド、β-defensinの発現が上昇していることを見いだした。β-defensinの受容体であるTLR4は樹状細胞で発現を認めた。一方で胆道閉鎖症モデルマウスでは、繁殖コロニーを抗生剤のST合剤含有の飼料のもとで飼育すると、新生仔マウスでロタウイルス投与後の肝外胆管の閉塞が抑制されることを見いだした。さらにこの新生児モデルマウスの糞便中の細菌叢を解析したところ、通常の食餌下で作成したモデルマウスと比べ、グラム陰性桿菌の一部が減少していることが明らかとなった。
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