研究成果の概要 |
急性・進行性腎障害の発症、進展過程におけるDAMPsの制御機構を検討するため、HUSモデルマウス作製時にDAMPs抑制因子であるトロンボモジュリン(rhTM)とブラセボ薬を投与し腎機能や腎組織像の変化,サイトカインや凝固機能の変化を比較した。 rhTM群は全匹生存し腎機能や腎組織障害度の軽症化がみられ、投与後24時間後の血清HMGB1、IL-6,IL-1β,TNF-αや血清MCP-1濃度、血清C5-9濃度、FDP濃度が有意に低値であった。これらの結果は、DAMPs抑制因子であるrhTMが、今後、HUSも含めた急性腎障害の病態を制御しうる有効な薬剤になり得る可能性を示唆する所見である。
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