ヒツジ未熟胎仔において子宮内炎症がコーチゾル分泌能とその循環動態に与える影響を解析する計画を立てた.そこで対照群6例と炎症群6例のヒツジ胎仔に合計31回のCRH負荷試験を行った.液体クロマトグラフ質量分析法を用いたプロファイリング解析により,CRH負荷試験におけるACTH,コーチゾル,コルチゾン,アルドステロン,Dehydroepiandrosterone sulfateの経時的な濃度変化を測定した.その結果,対照群と比べて炎症群では,CRH負荷においてコーチゾルの産生が促進された.つまり炎症ストレスにより,3β-ヒドロキシステロイド脱水素酵素の活性が上昇する可能性が示唆された.
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