研究成果の概要 |
胎生期バルプロ酸(VPA)曝露に起因する脊髄神経形成異常(SNDs)について、神経管閉鎖不全(NTDs)と比較して検討した。ICRマウスの妊娠6,7,8, 又は9日にVPA100-400 mg/kgを投与し、妊娠10日に胚を採取した。抗ニューロフィラメント抗体を用いたホールマウント免疫染色を行い、脊髄神経の走行とNTDsの有無を観察したところ、VPAが誘発するSNDs発症は、NTDsの場合と同様に感受期が妊娠8日で、発症頻度が用量相関性を示したが、NTDs発症抑制に有効な葉酸投与でもSNDs発症は抑制されなかった。よってSNDsとNTDsは異なるメカニズムにより誘発される可能性が示唆された。
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