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2017 年度 実績報告書

血中のsyndecan-4による新生児慢性肺疾患の予後

研究課題

研究課題/領域番号 26461642
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

池田 一成  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (00193194)

研究分担者 松崎 陽平  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (60327583)
谷野 功典  福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (10443863)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワードsyndecan-4 / 慢性肺疾患 / 臍帯血 / 絨毛膜羊膜炎
研究実績の概要

syndecan-4はコア蛋白の分子量が約30kDaで、細胞外ドメインに3つのグリコサミノグリカン付加部位を持っている。ヘパラン硫酸へのリガンド結合シグナルは、グリコサミノグリカンからコア蛋白の細胞質を通り、細胞内シグナル伝達系へと伝えられる。成人領域の検討ではsyndecan-4が炎症に対して細胞保護、抗炎症作用を持つ報告がある。
本研究では羊膜絨毛膜炎による早産児の肺胞での炎症、すなわち、慢性肺疾患に対しても、syndecan-4が上昇し、抗炎症作用を示すとの仮説を立て、これを検証することを目的としている。同じような週数、状況で出生していても、慢性肺疾患の程度が異なることは臨床的に知られており、syndecan-4の発現の違いが慢性肺疾患の程度に影響を及ぼしている可能性がある。新生児領域ではsyndecan-4に関する報告はなく、慢性肺疾患に伴う研究も皆無である。
平成26年、27年度と正期産児症例のsyndecan-4の測定を行い,基準値の作成を行った。27年度以降、現在、早産児でのsyndecan-4の測定を進めている。しかし、あくまで臍帯血や検査での残余血清で行う研究であり、1年間の研究延長を経ても、経時的にフォローできる症例、早産であるものの慢性肺疾患に至らなかった症例などの数が不十分であった。今後、多湿を含めた規模の大きい検討が望まれる。
syndecan-4と慢性肺疾患に負の連関を認めれば、syndecan-4の早産児の慢性肺疾患での抗炎症作用を示すことが可能になる。さらにはsyndecan-4を誘導できる薬剤が見つかれば、新生児慢性肺疾患へのあたらな治療にもつながると考える。

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公開日: 2018-12-17  

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