在胎28週未満で出生した超早産児に対し行われる強化母乳栄養(human milk fortification、以下HMF)では、母親の母乳中の栄養素(とくに蛋白質)の個人差や変動が多く、その結果蛋白質摂取不足により、出生後の発育不良(子宮外発育不全)を回避できないことがしばしばである。今回の検討によって、BUNを指標としたadjustable HMFと母乳分析により目標蛋白質摂取量に近似させるtargeted HMFの二種類の蛋白質の個別化強化はともに子宮外発育不全を回避できることや、これらの方法には有意な差がないことが示された。個別化強化母乳栄養は超早産児の予後向上に寄与する可能性がある。
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