血管のKATPチャネルは、Kir6.1、SUR2から成る。ラット未熟(胎生19日)、成熟(胎生21日)胎仔・新生仔の動脈管・肺動脈・下行大動脈における両遺伝子の発現は、動脈管で最も高かった。未熟胎仔動脈管にはSUR2Bとは異なる、未知のSUR2転写産物が発現する。 スルホニル尿素薬中で最も強力で現在も糖尿病治療に用いられるグリベンクラミドは胎盤通過性が乏しく、胎仔へ直接腹腔内注射すると臨床量の100倍量で動脈管が閉じた。新生仔も胎仔と同様グリベンクラミドにより投与量依存で動脈管収縮を生じた。母体にインドメサシン2回投与した新生仔にグリベンクラミドを大量投与しても動脈管収縮は速くならなかった。
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