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2016 年度 実施状況報告書

マトリックス会合におけるfibulin-4の機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 26461661
研究機関大分大学

研究代表者

佐々木 隆子  大分大学, 医学部, 助教 (30133193)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワードfibulin-4 / 細胞外マトリックス / 弾性線維 / 遺伝子変異
研究実績の概要

常染色体劣性皮膚弛緩症1B型は細胞外マトリックスタンパク質であるfibulin-4の変異に起因し、動脈瘤・肺気腫等、弾性線維に富む組織での異常も認められる。これまでに動脈瘤・皮膚弛緩症を主訴とする患者においてfibulin-4の変異が10例ほど報告されている。本研究はこれらの変異を導入したfibulin-4をリコンビナントタンパク質として発現・精製し、変異による生化学的性状ならびに機能への影響を解析し、病態の発現機序の解明を目的とする。
これまで、種々の変異fibulin-4を精製し、それらのプロテアーゼに対する感受性の変化、また、fibulin-4と結合するとされているタンパク質、エラスチン、fibrillin-1, lysyl oxidase等への親和性の変化、さらに、分泌ならびに細胞外マトリックスへの取り込みの変化について解析してきた。その結果、変異によりプロテアーゼに対する感受性の亢進、さらに、親和性の低下が観察され、それらの一部は変異残基に特異的なものであった。さらに、今年はドイツ・エアランゲン大学のLanig教授と分子力学シミュレーション法を用い、変異fibulin-4タンパク質の解析も始めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究の主題は研究計画どおりに進行しているが、皮膚弛緩症患者の皮膚についての解析は患者が見つからないためにまだ進行していない。

今後の研究の推進方策

皮膚弛緩症患者は日本ではほぼ報告例がないので、fibulin-4欠損マウスの皮膚の解析を始めた。

次年度使用額が生じた理由

遅延している研究を遂行するため、次年度まで研究費を繰り越した。

次年度使用額の使用計画

研究遂行に必要な抗体等の購入に使う予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2016 その他

すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [国際共同研究] University of Erlangen-Nuernberg/University of Regensburg(ドイツ)

    • 国名
      ドイツ
    • 外国機関名
      University of Erlangen-Nuernberg/University of Regensburg
  • [国際共同研究] Thomas Jefferson University(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      Thomas Jefferson University
  • [国際共同研究] University of Liverpool(英国)

    • 国名
      英国
    • 外国機関名
      University of Liverpool
  • [雑誌論文] Functional consequence of fibulin-4 missense mutations associated with vascular and skeletal abnormalities and cutis laxa.2016

    • 著者名/発表者名
      Sasaki T, Hanisch FG, Deutzmann R, Sakai LY, Sakuma T, Miyamoto T, Yamamoto T, Hannappel E, Chu ML, Lanig H, von der Mark K.
    • 雑誌名

      Matrix Biology

      巻: 56 ページ: 132-149

    • DOI

      10.1016/j.matbio.2016.06.003

    • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [学会発表] fibulin-4欠損による骨コラーゲン線維形成異常2016

    • 著者名/発表者名
      佐々木隆子、Reinout Stoop, Takao Sakai, Andreas Hess, Rainer Deutzmann, Ursula Schloetzer-Schrehardt,Mon-Li, Dhu and Klaus von der Mark
    • 学会等名
      第48回結合組織学会学術大会
    • 発表場所
      長崎県長崎市
    • 年月日
      2016-06-24

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公開日: 2018-01-16   更新日: 2022-02-16  

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