培養表皮細胞にBP-IgGを投与した際のhemidesmosome(HD)接着低下に伴うfocal adhesion (FA)の代償機構について調べた。結果として、BP-IgG投与に伴い、HD構成分子発現の低下と反比例してFA発現の上昇を認めた。このことは、過去に血管内皮細胞において見られた、細胞に対する物理的刺激に対するFAの代償的抵抗であると考えられた。一方、BP180の時間経過に伴う発現回復とそれに伴うFAの動態、具体的な接着力の増強については、認めることはできなかった。理由としては、HD接着はFA接着よりはるかに強固なため、FAによる代償的接着力増強を検出できなかったためと考えている。
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