研究課題
基盤研究(C)
皮膚に作用する内的要因、並びに外的侵襲によって表皮角化細胞が傷害されると、角化細胞からIL-33などの複数の警告因子が放出され、炎症・修復反応が誘導される。本研究では、角化症における遺伝子変異と表皮における警告因子の発現について探索を行った。これまで40症例の角化症の遺伝子変異の解析を行い、ネザートン症候群の表皮においてIL-33の発現亢進を見いだした。また、角化症の表現型が生じるメカニズムについて、TGM1欠損マウスと常染色体劣性魚鱗癬の皮膚を用いて検討した。その結果、角化症では皮膚のバリア機能を補強するために自然免疫系に関わる分子群の発現が自律的に誘導されることが示唆された。
皮膚科学