研究課題
1.VII型コラーゲンKOマウス皮膚の移植:表皮水疱症の仔マウスに直接細胞を投与することは困難である。そこで、発症したマウス皮膚を免疫不全マウスに移植、その下床に細胞を投与し、水疱・びらん形成の軽減化を確認。① 生後1日のGFP(+)VII型コラーゲンKOマウス背部皮膚を免疫不全マウス背部に移植。② 植皮片下に毛包周囲線維芽細胞、脂肪組織由来間葉系幹細胞をそれぞれ1×106個投与。③ 植皮後のGFP(+)皮膚の形状を、in vivo imagingシステムを用い経時的に観察。④ 組織学的に真皮・脂肪組織の再構築について比較検討する。また、GFP(+)表皮下に線維芽細胞、間葉系幹細胞からのVII型コラーゲンの発現があるか確認した。2.表皮水疱症発症マウスの真皮・皮下組織再構築:申請者らは、すでにタモキシフェン誘導性のコンディショナルVII型コラーゲンKOマウスを作成し所有している。成人発症させた表皮水疱症をそのマウス由来、つまり正常なVII型コラーゲンを発現できない自分自身の細胞を使い、外力耐性な真皮・皮下組織を再構築できるかを調べた。発症させる前に毛包周囲線維芽細胞、脂肪組織由来間葉系幹細胞を採取、培養し、その後タモキシフェンを添加、VII型コラーゲン遺伝子をKO。タモキシフェン誘導で発症した表皮水疱症マウスの患部に線維芽細胞、間葉系幹細胞を1×106個ずつ局所投与した。皮下組織の再構築による症状の軽減化を経時的に観察し、適宜皮膚生検し、真皮・皮下組織の形態を組織学的に検討した。
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