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2014 年度 実施状況報告書

皮膚炎症、皮膚発癌、白内障、及び乾癬におけるPLCε-PKCμ経路の役割解析

研究課題

研究課題/領域番号 26461692
研究機関神戸大学

研究代表者

岡 昌宏  神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30252761)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードホスホリパーゼC イプシロン / 紫外線 / 皮膚発癌 / アポトーシス / トランスジェニックマウス
研究実績の概要

PCLεを角化細胞特異的に強発現するトランスジェニックマウス(K5-PLCε-TGマウス)と野生型マウスをそれぞれ10匹ずつを用いて、紫外線(ultraviolet B, 250 mj/cm2を週3回4週間、500 mj/cm2を週3回4週間、その後1000 mj/cm2を週3回37週間) 皮膚発癌実験を行ったところ、照射開始45週後にはK5-PLCε-TGマウスは野生型マウスに比べて皮膚発癌が著明に多く発生することが明らかとなった。その理由として、K5-PLCε-TGマウス皮膚で高発現しているSTAT3により紫外線による角化細胞のアポトーシスが抑制されるため、紫外線によって遺伝子に異常をもった細胞が生残りやすくなり、遺伝子異常が蓄積した結果、発癌に至りやすくなることを推定した。K5-PLCε-TGマウスの創傷治癒能を見る目的でK5-PLCε-TGマウスと野生型マウスの耳に傷をつけ、その回復能を傷作成後30日まで観察して比較したところ、K5-PLCε-TGマウスは野生型マウスに比べて創傷治癒能が高いことが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定していたPLCεを角化細胞特異的に強発現するトランスジェニックマウスを用いた紫外線皮膚発癌実験が終了したため。

今後の研究の推進方策

PCLεを角化細胞特異的に強発現するトランスジェニックマウス(K5-PLCε-TGマウス)が野生型マウスよりも紫外線皮膚発癌を起こしやすいの理由が、K5-PLCε-TGマウス皮膚で高発現しているSTAT3により紫外線による角化細胞のアポトーシスが抑制されるため、紫外線によって遺伝子に異常をもった細胞が生残りやすくなり、遺伝子異常が蓄積した結果、発癌に至りやすくなるためであるかどうかを検討する。

次年度使用額が生じた理由

予定していた実験のうち、PKCμ KOマウス作成実験を行わなかったため、この実験に要する経費を使わなかったため。

次年度使用額の使用計画

PKCμ KOマウス作成実験を行う。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Influence of neutralizing antibodies to adalimumab and infliximab on the treatment of psoriasis.2014

    • 著者名/発表者名
      Bito, T., Nishikawa, R., Hatakeyama, M., Kikusawa, A., Kanki, H., Nagai, H., Sarayama, Y., Ikeda, T., Yoshizaki, H., Seto, H., Adachi, A., Horikawa, T., Oka, M., Nishigori, C.
    • 雑誌名

      Br. J. Dermatol.

      巻: 170 ページ: 922-929

    • DOI

      10.1111/bjd.12791.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Unilateral eruptive seborrheic keratoses associated with hepatic hemangiomas.2014

    • 著者名/発表者名
      Ikkaku, N., Oka, M., Yamada, Y., Uda, K., Nishigori, C.
    • 雑誌名

      Eur. J. Dermatol.

      巻: 24 ページ: 109-110

    • DOI

      10.1684/ejd.2013.2229.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Diffuse plane normolipemic xanthoma associated with chronic myelomonocytic leukemia-1.2014

    • 著者名/発表者名
      Oka, M., Okamura, A., Kawano, S., Fukumoto, T., Sakaguchi, M., Nishigori, C.
    • 雑誌名

      Eur. J. Dermatol.

      巻: 24 ページ: 112-113,

    • DOI

      10.1684/ejd.2013.2256.

    • 査読あり
  • [学会発表] 外陰部病変および外陰外病変を有し、かつ、口腔粘膜に扁平苔癬を合併した硬化性萎縮性苔癬の1例2014

    • 著者名/発表者名
      南 知里、福本 毅、坂口正展、竹内聖二、福永 淳、岡 昌宏、高橋佑輔、古森孝英、植田透子、錦織千佳子
    • 学会等名
      日本皮膚科学会中部支部学術大会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2014-10-25 – 2014-10-26
  • [学会発表] Ultraviolet B-induced up-regulation of Mcl-1 mediated by MEK–ERK1/2–STAT3 signaling pathway has a protective role in apoptosis in melanocytes2014

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Fukumoto, Masahiro Oka, Masanobu Sakaguchi, Chikako Nishigori , Tetsushi Iwasaki, Takanori Hashimoto, Youbin Moon, Yasuo Fukami, Taro Okada
    • 学会等名
      2014 International Pigment Cell Conference
    • 発表場所
      Singapore
    • 年月日
      2014-09-04 – 2014-09-07

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公開日: 2016-05-27  

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