皮膚有棘細胞癌では腫瘍全体の1~2%の割合で癌幹細胞候補であるSP細胞が存在していた。この結果は化学発癌SCCを用いたマウスの結果とほぼ同様であった。SP細胞とnon-SP細胞との腫瘍増殖能の検討は、フローサイトメトリーで回収できたSP細胞の数が最高640 と少なく、免疫抑制マウスへの移植実験、in vitroでのspheroid assay、三次元培養皮膚モデルでもうまくできなかった。このためCD98の発現を次に検討した。SCCでは2/3の症例で浸潤部もしくは腫瘍辺縁部でCD98が発現していた。SP細胞においては2/3ほどがCD98を発現していた。
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