メラニンには黒色のユーメラニン(EM)と赤褐色のフェオメラニン(PM)の2型がある。本研究は、両型のメラニンの紫外線(UV)-A(および可視青色光)による分解過程およびその生理的意義の解明を目的とした。EMのモデルとしてのDHICAメラニンについて、UVAにより酸化されてキノン体となり、さらに酸化されて特異的分解産物を生じるが、これらの過程において、スーパーオキサイドラジカルおよび一重項酸素が生じることを示した。さらに、合成EMおよびPMについて、300-550 nmの光照射により前記の活性酸素を生じるが、メラニンにより速やかに捕捉されることを示した。
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