研究課題
10歳~17歳の統合失調症、双極性障害、自閉スペクトラム障害を対象に、Olanazapine、Risperidoneの投与前、開始後の体重増加、 glucose-dependent insulinotropic polypeptide(GIP)定量を含む経口糖負荷試験を用い、前方視的研究を行っている。 平成29年度も前年度同様に、入院中の症例を対象に、入院時、退院時の体重変化、肥満度などについてのサンプリングを行い、コントロールとして未内服症例や成人での非定型抗精神病薬のデータ解析を行った。Olanazapine、Risperidone、Aripiprazoleを単剤内服中の成人統合失調症1107例を対象に、high-density lipoprotein (HDL)コレステロールと薬剤の関係について検討を行った。平均年齢は57.9 ± 14.0歳、平均body mass index (BMI)は23.4 ± 4.5 kg/m2であった。入院、外来別にBMIにて層別化を行い、年齢、ウエスト周囲径、クロルプロマジン換算量、血圧を補正し薬剤間のHDLコレステロールを比較した。その結果、入院症例のBMI25以上の肥満では、HDLコレステロール値に薬剤間差を認め、事後検定ではアリピプラゾール群に比べオランザピン群のHDLコレステロールが有意に低下していた。(英文誌に論文投稿中)
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J Clin Psychopharmacology
巻: 37(4) ページ: 452-455