強迫性障害(OCD)の薬物応答性に関与する遺伝的要因を見出すことを目的に、高磁場MRSとNIRSを中間表現型とした研究を行った。OCD患者をその薬物応答性で分類してゲノムワイド関連解析を行ったところ関連ある遺伝子多型は見出せなかったが、パスウエイ解析ではSSRI反応群に関連する8つのパスウエイと非定型抗精神病薬付加療法反応群に関連する5つのパスウェイが見出された。また、薬物応答性の異なるOCD患者の脳血流変化のパターンを解析したところStroop課題を行っているときの前頭葉血流変化に違いがあることが見出された。これらの結果はOCDの薬物応答性予測に有用な手がかりとなる可能性が示唆された。
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