研究課題
前年度までに、SPS処置を行うとオスのプレリーハタネズミは同居したメスとつがい形成を行えないことを明らかにした。今年度は既にメスとつがいを形成しているオスに対してSPS処置を行い、SPS処置がつがいを破綻させるか、および、つがい形成が恐怖記憶に及ぼ影響について検討を行った。SPS処置が一度形成されたつがいに及ぼす影響については2回の独立した実験の結果が相反するものであり、結論づけることができなかった。また、オス同士で飼育したプレリーハタネズミはSPS処置を施すと文脈的恐怖条件付けが成立したが、つがい形成を行ったオスのプレリーハタネズミはSPS処置後でも恐怖条件付けが成立せず、つがい形成はsocial buffering効果を有することが示唆された。従来のsocial bufferingはストレス付与時に同種他個体の存在が必要であるが、我々の結果ではつがい形成を行うのみでストレス付与時の同種他個体の存在が必要ない点でユニークである。
すべて 2016 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)
Behavioural Brain Research
巻: 315 ページ: 83-93
http://dx.doi.org/10.1016/j.bbr.2016.08.022
http://mitsuilab.health.gunma-u.ac.jp