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2014 年度 実施状況報告書

コネクティビティ解析を用いたレム睡眠行動障害からレビー小体病への進展機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26461744
研究機関大阪大学

研究代表者

足立 浩祥  大阪大学, 保健センター, 准教授 (00303785)

研究分担者 渡邉 嘉之  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20362733)
数井 裕光  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30346217)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード睡眠医学 / 認知症
研究実績の概要

本年度は当初の研究計画に則り、特発性のレム睡眠行動障害患者のベースラインデータの収集を推進した。できるだけ通常診療の流れに沿ったデータ収集とするため、各分担研究担当者と調整を図り高次脳機能評価、頭部MRI検査、終夜睡眠ポリグラフ検査等を行った。
本研究遂行にあたり、問診上では特発性レム睡眠行動障害と考えられた対象者においても、頭部MRI画像上に粗大な血管病変が存在したり、認知機能検査において軽度認知障害であるということが明らかとなるなど、特発性レム睡眠行動障害とその病態および進展過程の解明につながる結果が蓄積されている。
先行研究でも示されている通り、特発性レム睡眠行動障害の確定診断には終夜睡眠ポリグラフ検査によるREM without Atonia (RWA)の生理学的所見が非常に重要となってくるが、問診上は特発性レム睡眠行動障害と考えられても、実際の終夜睡眠ポリグラフ検査ではRWAの所見が得られない事例も本年度は明らかとなり、引き続き終夜睡眠ポリグラフ検査の必要性が確認された。
本年度の研究実績から、問診のみで特発性レム睡眠行動障害と診断することの問題点が明らかとなり、その病態や神経基盤を考える上でも、高次脳機能評価、脳画像評価、終夜睡眠ポリグラフ検査などの神経生理学的所見を包括的に検討していくことが、非常に重要であることが明らかとなった。現時点でいずれも正常範囲と判定された対象について、経時的変化を確認していくことが今後重要であると考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は初年度であり、研究計画に則り、ベースラインデータは順調に蓄積されており、次年度に向けて本研究はおおむね順調に進展していると考えられる。

今後の研究の推進方策

本年度は対象者のベースラインデータの蓄積を行ったが、次年度からは特発性レム睡眠行動障害の経年変化を包括的に評価する段階に進むことになる。今後も新規の対象者のリクルートを引き続き行いベースラインデータの強化を行うとともに、神経変性過程を明らかにする予定である。

次年度使用額が生じた理由

本年度は初年度のため、対象者の研究参加にあたり通常診療による検査等が行われ、研究に特化した検査費用の研究費からの支出が少なかったことが理由と考えられる。また、学会および論文発表にいたるためには、レム睡眠行動障害から認知症等への進展による変化がどのように生じるのかが目標となるが、今回参加の対象者は認知症等への進展は本年度中には認めず、発表には至らなかったことが挙げられる。

次年度使用額の使用計画

次年度はすでに診断がついている患者等のリクルートも含まれることが想定され、研究に特化した検査費用の研究費からの支出が増加するため、これに使用する計画である。また、対象者のうち経年変化による認知症等への進展がみられることが想定され、これに伴う解析結果を学会および論文発表するため旅費に使用する計画である。また、これらの研究遂行のため研究補助のための人件費が増加する可能性がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 睡眠障害の臨床 睡眠時随伴症群-ノンレム睡眠覚醒障害-2014

    • 著者名/発表者名
      足立浩祥
    • 雑誌名

      臨床精神医学

      巻: 43 ページ: 1013~1018

  • [学会発表] 認知症の原因疾患別による進行度と睡眠の問題との関連2014

    • 著者名/発表者名
      足立浩祥、壁下康信、松下正輝、三上章良、野々上茂、中内緑、重土好古、数井裕光
    • 学会等名
      第6回日本臨床睡眠医学会
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      2014-08-01 – 2014-08-03

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公開日: 2016-05-27  

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