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2014 年度 実施状況報告書

児童・思春期ADHD治療薬誘発性QT延長症候群発症予測マーカーの探索

研究課題

研究課題/領域番号 26461763
研究機関新潟大学

研究代表者

須貝 拓朗  新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (40571914)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード注意欠如・多動性障害 / 薬剤誘発性QT延長症候群 / ゲノムワイド関連解析 / 関連遺伝子多型 / 24時間ホルター心電図
研究実績の概要

本研究は、注意欠如・多動性障害(Attention-Deficit Hyperactivity Disorder; ADHD)治療薬とQT延長関連遺伝子多型がQT間隔に与える影響について24時間ホルター心電図を用いて詳細に検討し、ADHD治療薬服用児の心血管イベントリスク評価法を確立することを目的とする。ADHD治療薬と関連したQT延長症候群に遺伝子多型が与える影響についての研究はまだ報告がなく、上記関係が明らかになれば、ADHD治療薬投与前に個々の患者におけるQT延長リスクの評価が可能となり、リスクを考慮した薬剤選択が可能となる。
方法としては、24時間ホルター心電図を用いることにより、QT間隔が特に延長する夜間を含めた、厳密なQT延長効果の評価が可能となり、加えて大規模GWASにより同定されたQT間隔延長に関与する候補遺伝子として、内科領域で得られた最新のエビデンスを用いてADHD治療薬が惹起するQT間隔延長のメカニズムを検討することができる。
予想される結果としては、ADHD治療薬投与がQT間隔延長の一因となっており、その影響は薬剤の種類によって異なること、およびその影響の程度については個体が有するQT延長関連遺伝子の多型によって異なってくること、などが挙げられる。
予想された結果が臨床現場に応用された暁には、ADHDの薬物治療において、事前に臨床情報を収集し、特定のQT延長関連遺伝子多型を解析することにより、個体ごとにQT延長リスクを考慮した薬剤の選択が可能となり、QT延長による心臓突然死を予防することが可能となる。また、QT間隔に影響を与えない薬剤の開発のための基礎的研究ともなる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

26,27年度の2年間でADHD患児100名のデータ収集を行う予定であるが、特に遺伝子情報の収集に際して、対象が18歳未満の児であることからなかなか同意を得ることが難しい。

今後の研究の推進方策

目標症例数に到達するため、ADHDの診断確定症例のみでなく、ADHD徴候を認める症例まで広くサンプル収集の幅を広げる。研究の安全性についても改めて慎重かつ丁寧な説明を心がける。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Changes in PR and QTc intervals after switching from olanzapine to risperidone in patients with schizophrenia2014

    • 著者名/発表者名
      Suzuki Y, Sugai T, Ono S, Sawamura K, Fukui N, Watanabe J, Tsuneyama N, Saito M, Someya T
    • 雑誌名

      Psychiatry Clin Neurosci

      巻: 68(5) ページ: 353-356

    • DOI

      10.1111/pcn.12136.

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 小児への向精神病薬投与によるQT延長のリスクについて2014

    • 著者名/発表者名
      杉本篤言、鈴木雄太郎、折目直樹、林剛丞、江川純、小野信、須貝拓朗、染矢俊幸
    • 学会等名
      第24回日本臨床精神神経薬理学会
    • 発表場所
      名古屋市熱田区 名古屋国際会議場
    • 年月日
      2014-11-20

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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