研究課題/領域番号 |
26461768
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
藤田 博一 高知大学, 教育研究部医療学系, 准教授 (70380326)
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研究分担者 |
上村 直人 高知大学, 医歯学系, 講師 (10315004)
下寺 信次 高知大学, 医歯学系, 准教授 (20315005)
須賀 楓介 高知大学, 医学部附属病院, 特任助教 (20527593)
宜保 直行 高知大学, 医歯学系, 助教 (40720610)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 教材の開発 / 心理教育 / うつ病 |
研究実績の概要 |
今回の研究は予後の改善に関するものであるので、うつ病の心理教育が再発防止に有効に働くために重要なポイントとしてうつ病の患者さんや家族が疾患の理解を深めることである。現在,さまざまな媒体でうつ病に関する情報があふれている。したがって,容易に患者さんやその家族はうつ病の情報を手に入れることが出来るが,正確性の問題や一側面だけ(薬物の副作用など)が強調されているため,不用意に患者さんや家族が不安になることが見うけられる。また,医療者が説明をする場合においても,使い勝手の良い教材は意外に少ない。そこで,我々はうつ病の心理教育の場面で使用が出来る教材を開発した。その際,注意した点は,1.必要な情報を簡潔にまとめること,2.その際に視覚的にわかりやすい媒体を使用すること,の2点である。抑うつ状態では,認知機能や集中力が低下しているケースが多い。そのため,簡潔な情報が視覚的に分かりやすい方法で入ってくることはとても重要である。 以上のようなことを配慮し,我々は心理教育で用いるためのDVDとテキストを完成させた。心理教育は6回のセッションから構成され,第0章はじめに(DVD3分10秒),第1章:うつ病の原因と症状(DVD7分50秒),第2章:うつ病の薬物療法と経過(DVD10分),第3章:心理・社会的療法など(DVD6分),第4章:回復された方からのメッセージ(DVD13分30秒),第5章:ご家族へのメッセージとなっている。特に,第5章ではうつ病での重要な問題として,自殺の問題にもきちんと言及した。テキストは20ページにまとめ,DVDでは脳内でのSSRIの働く仕組みなどを動画でわかりやすく説明したり,実際にうつ病から回復された患者さんに経験談を語っていただくなど工夫を随所に行った。DVDとテキストは連動して活用できるよう配慮した。 実際の心理教育へのエントリーの準備が整えることが出来た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初,初年度から患者のエントリーを行う予定で準備を進めていた。しかし,テキストなどの完成が当初より遅れており,その準備に手間取ったため,実際の心理教育へのエントリーが遅れることとなった。 うつ病の患者さんは増えており,治療後の再発の問題などは現在でも臨床上の大きな問題となっている。今後,エントリーは順調に進めることは可能であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
心理教育の準備は十分に整ったため,今後は実際の心理教育のエントリーを進めていく予定である。また,エントリーの施設を増やすなどの対応を行い,遅れを取り戻すことは十分に可能である。
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次年度使用額が生じた理由 |
実際のエントリーがなかったため,人件費が不要になったため。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度は,実際のエントリーが発生するため,その分の人件費が必要となる。また,施設の拡大も考えており,昨年度分を人件費として使用する予定である。
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