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2016 年度 実績報告書

神経性無食欲症の前向きコホート疫学研究

研究課題

研究課題/領域番号 26461775
研究機関南山大学

研究代表者

早川 徳香  南山大学, 総合政策学部, 准教授 (20410756)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード前向きコホート研究 / 神経性やせ症 / 摂食障害 / 大学生 / EAT-26 / SCID面接調査
研究実績の概要

I. 新入生を対象とした横断研究(n=4552):①EAT-26から摂食障害の疑われる者(EAT-26得点≧20点)は、男性2.2%、女性4.4%であった。②自閉スペクトラム症特性と摂食障害との有意な関連を、抑うつなどの他の精神症状から独立して認めた。i.)自閉スペクトラム症特性のうち、細部へのこだわりが強い群は、低い群と比較して、摂食行動異常を呈する可能性は約2.5倍高かった(Odds比 2.58, CI:1.45-4.89, p<0.001)。ii.)コミュニケーション領域における自閉スペクトラム症特性が強い群は、弱い群と比較して、摂食行動異常を呈する可能性は約2.5倍高かった(Odds比 2.53, CI:1.26-5.44, p<0.01)。
II. 二次半構造化面接結果(n=131) :③二次面接参加者 (n=131)のうち、一次調査においてEAT-26が20点以上であった者は6名(4.6%)であった。6名は全員女性であった。BMIは軽度やせが1名、その他は正常であった。また、SCID-Iの摂食障害項目に該当する者はいなかった。⑤SCID-Iの摂食障害項目について女性3名(2.3%)が摂食障害と診断された。2名(1.5%)は神経性過食症であった。そのうち、1名のBMIは正常、EAT-26得点は1点、神経性やせ症から神経性過食症への移行例、残り1名のBMIも正常、EAT-26得点は16点であった。1名(0.8%)は神経性やせ症と診断されたが、調査票に身長と体重の記載はなく、EAT-26得点は15点であった。EAT-26で示唆される摂食行動異常は半構造化面接により明らかとなる摂食障害診断とは合致しなかった。一般の大学生を対象とした場合、EAT-26は実際の摂食行動異常というよりはやせ願望を反映する可能性が示唆された。また、EAT-26のみでは神経性やせ症のスクリーニングに単独で使用するには十分でないこと、健康診断時の記録などの客観的指標がスクリーニングには必要であることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 食を病むひと ―神経性大食症における他者配慮とまなざしのコントロール―2017

    • 著者名/発表者名
      早川徳香
    • 雑誌名

      アカデミア人文自然科学編

      巻: 13 ページ: 163-171

    • オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Is disordered eating behavior associated with autism spectrum tendency in Japanese female university students?2016

    • 著者名/発表者名
      Norika Hayakawa, Satoshi Tanaka, Sachiko Ogino, Naoko Hirata, Norio Ozaki
    • 学会等名
      The XXⅡ World Congress of the World Association for Social Psychiatry
    • 発表場所
      New Delhi, India
    • 年月日
      2016-12-01 – 2016-12-04
    • 国際学会

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公開日: 2018-01-16  

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