1. I-124の製造:I-124の製造はターゲットとしてTe-124を用い、当施設にあるサイクロトロンにて行ったが通常約200 MBqのI-124が得られのに対し20 MBq程度しかI-124が製造できなかった。原因調査を行ったが不明のままであった。 2. I-124標識修飾SIBの作製:I-124標識SIB(スクシンイミジルヨードベンゾエイト)を原料からIODOGEN法を用いて合成した。合成条件は先にI-125を用いた条件検討によって得られた条件を用い、その後HPLCを用いて分離、精製を行った。その結果、I-124標識SIBは約50%の収率で得られたものの、放射能量としては約10 MBqと低かった。 3. I-124標識ミセルの作製:得られたI-124標識SIBを用いてミセル化合物に標識合成を行った。I-124標識ミセル化合物の合成は確認できたが、動物実験を行うことができる放射能量のI-124標識ミセル化合物を得ることができなかった。そのため動物実験は行わなかった。 以上の結果より、目的とするI-124標識ミセル化合物は得ることができたもののI-124の製造量が少なかったため、動物実験を行える放射能量のI-124標識ミセル化合物は得ることができなかった。今後はI-124の製造量が低下した原因を調査し、原因を究明して初期の製造量が得られるようになった後、再度I-124標識ミセル化合物の合成を行う予定である。
|