心血管MRIの急速な革新により、重要な組織特性である心筋T1値定量測定が日常的に可能となっている。 我々は、虚血性心疾患患者を中心に、その有用性を研究した。その結果、急性心筋梗塞患者においては、非梗塞心筋においても細胞外液分画と心筋T1値の有意に上昇していることが示され、それは梗塞を生じる程度の強い虚血イベントによってもたらされることが示された。また、細胞外液分画と心筋T1値は、組織学的な線維化の指標と良好に相関することが示された。更に、心筋梗塞診断のゴールドスタンダードと考えられている遅延造影MRIとの比較において、非造影心筋T1値は梗塞を高い正確性を持って検出できることが示された。
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