研究課題/領域番号 |
26461790
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
富山 憲幸 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50294070)
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研究分担者 |
梁川 雅弘 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00546872)
本多 修 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80324755)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 非小細胞肺癌 / 治療効果判定法 / マルチスライスCT / RECIST / 三次元的体積測定法 / ボリュームデータ |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、ヘリカルCTから得られたボリュームデータとコンピュータ支援画像診断(computer assisted diagnosis: CAD)の最新技術を駆使して、肺腫瘍の三次元体積を測定することにより腫瘍縮小効果を正確に評価し、非小細胞肺癌の客観的治療効果判定法を検討することを目的とする。当該年度に実施した研究の成果としては、昨年度に引き続き研究実施計画に従って非小細胞肺癌症例のCT データを収集して、サーバーに蓄積した。連続ボリュームCT データは肺結節解析ソフト(Lung VCAR)を用いて腫瘤体積の三次元的測定を行った。治療前・1コース治療毎・治療終了後に撮影されたCT画像から、腫瘍最大径をRECIST 1.1に基づいて計測した。治療前・1コース治療毎・治療終了後に撮影されたCTデータから、造影剤量(腫瘍血液量と相関)を専用ワークステーションで解析し定量化した。撮像タイミングや造影剤注入方法で得られた複数のデータから、造影剤量を計算する。また、造影剤量測定の部位としては腫瘍周囲(腫瘍周囲の5か所に径1cm関心領域を設定して測定)、腫瘍内部(腫瘍内部に径1cm関心領域を設定して測定)、腫瘍全体を計測した。腫瘍最大径・腫瘍体積とダイナミックCT法から導出される各部位の造影剤量との相関を解析RECIST 1.1 と対比しながら、治療効果判定の精度検証を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
症例数がまだ不十分であり、症例の蓄穣に予想以上の時間がかかっているため。しかし、次年度において、予定症例数を確保できる見込みである。 また、次年度にはデータの解析に多くの時間を確保する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
(今後の推進方策) 今後はより詳細なデータの解析を進める予定である。具体的には治療前・1コース治療毎、治療終了後に撮影されたダイナミックCT画像から造影剤量(腫瘍血液量と相関)を専用ワークステーションで解析し定量化する。腫瘍の肺動脈還流量、体循環還流量をそれぞれ抽出し、腫瘍の部分的・全体的な血流情報を把握する。次にこれらの情報とRECIST1.1に準じた治療効果判定との相関を検討したい。治療前の腫瘍の部分的・全体的な血流情報を得ることにより、治療効果が予測できる可能性があり、治療効果を反映するバイオマーカーとして利用可能かどうか精度検討する。
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