研究課題/領域番号 |
26461794
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
國弘 佳枝 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (30448310)
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研究分担者 |
松永 尚文 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40157334)
岡田 宗正 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (70380003)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | dual-energy CT |
研究実績の概要 |
本研究の目的はdual-energy法で撮影された肺灌流CTの容積を用いて肺血栓塞栓症の重症度を半自動的に評価することであり、平成26年度に行った症例集積をもとに、平成27年度は肺灌流CTの解析、画像評価、検査の整合性評価を行った。 集積した症例については患者情報を匿名化しており、年齢、性別、BMIなどのデータが得られた。 肺灌流CTの解析としては、得られた肺灌流CT画像をAZE workstation (AZE VirtualPlace)を用いて3次元的に再構成し、全肺の灌流像(1-120HU)のvolumeデータをV120とし、至適な肺灌流像の閾値を設定するため、1-2HU(V2)、1-3HU(V3)、1-4HU(V4)、1-5HU(V5)、1-6HU(V6)、1-7HU(V7)、1-8HU(V8)、1-9HU(V9)、1-10HU(V10)を絶対値とし、全肺灌流であるV120で割った相対値を%V2、%V3、%V4、%V5、%V6、%V7、%V8、%V9、%V10とし、低灌流域を算出した。 肺血栓塞栓症の重症度因子として、①D-dimer、②肺動脈圧、③心拍出量、④CTより得られた右室径、⑤肺動脈径、⑥右室/左室径の比、⑦肺動脈内血栓の分布状態を数値化した値(CT obstruction score)のデータが得られた。肺動脈内血栓は造影CTで肺動脈内造影欠損域として認められ、各区域において、0 = 欠損なし、1 = 部分欠損、2 = 完全閉塞としてスコア化した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
・本研究に必要な肺灌流CTの3次元容積、各低灌流域、肺血栓塞栓症の重症度因子となるデータが順調に得られている。 ・平成27年度に本研究に関連する内容についての学会発表を行い、本研究の意義や計画性がさらに具体化されてきている。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度には画像解析および統計処理を行い学会や論文発表を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年度は本研究に必要な物品費および旅費を主体とする費用が生じたが、旅費にかかる航空賃等の一部が見込みより安価となったため。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度には画像解析および統計処理を行う予定であり、関連する物品費や旅費の使用を計画している。
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