研究課題/領域番号 |
26461809
|
研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
東南 辰幸 久留米大学, 医学部, 講師 (40268892)
|
研究分担者 |
藤本 公則 久留米大学, 医学部, 教授 (00199366)
安陪 等思 久留米大学, 医学部, 教授 (90167940)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 非アルコール性脂肪肝炎 / 非アルコール性脂肪肝疾患 / MRI / 画像診断 |
研究実績の概要 |
本研究の重要な目的の1つである、最新3Tesla-MR装置のアプリケーション(IDEAL-IQ, MR elastography)を用いて、びまん性肝疾患(NASH/NAFLD)における鉄・脂肪ならびに線維化の定量評価を確立させることであるが、昨年の1年間は患者/MR dataの収集を主に行った。
特に、得られたMR画像のdata( elastography, Fat fractiona, R2* image、ガドキセト酸ナトリウム造影検査等)からびまん性肝疾患における肝線維化の程度や脂肪肝の程度ならびに肝への金属(特に鉄)の沈着の程度などに関する評価を行い、MR画像より得られたdataと患者血清から得られたdata(いくつかの線維化マーカー、血清鉄、フェリチン、中性脂肪など)と対比させ、現在、それらを解析している段階である。なお、一方ではガドキセト酸ナトリウムの造影MR検査における遷延性/遅延性造影効果と線維化などの間質の存在との関係に関する発表を昨年12月の国際学会(シカゴ, 北米放射線学会)にて行った。
今後、さらに症例の積み重を行い、患者/MR dataの収集とそれらの解析、さらに可能であれば病理学的な解析を行って行く予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
作年度の計画における重要な目的として、3Tesla-MR装置のアプリケーション(IDEAL-IQ, MR elastography)を用いたびまん性肝疾患(NASH/NAFLD)患者のdata収集である。MR画像に関しては概ね順調なdata収集が行えているものの、画像dataと対比させる病理dataの収集にやや困難を要している。
|
今後の研究の推進方策 |
本年度においては3Tesla-MR装置による画像dataの収集を引き続き行い、可能な限り病理dataと対比させ、研究目的を遂行できるよう努める必要があるが、十分な病理dataの収集が遂行できない場合はNAFLD(非アルコール性脂肪肝疾患)の患者を対象に非侵襲的診断法であるNAFIC score、NAFLD fibrosis score、Fib4-indexを用いてNASH(非アルコール性脂肪肝炎)のスコアリングを行い、elastography, Fat fractiona, R2* image、ガドキセト酸ナトリウム造影検査等から得られた画像dataにより肝線維化の程度や脂肪肝の程度ならびに肝への金属(特に鉄)の沈着の程度などを評価し、さらにはMR画像より得られたdataと患者血清から得られたdata(線維化マーカー、血清鉄、フェリチン、中性脂肪など)と対比させ、解析する予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由としては、研究図書の購入が予定より少なかったこと、また、当初予定していた研究計画がやや遅れており、研究成果が学会発表への十分な水準にまでは達しておらず、旅費等への支出が少なかったこと等等があげられる。
|
次年度使用額の使用計画 |
これらの金額と次年度以降に請求する研究費を合わせた使用計画としては、研究図書の購入を増やすこと、学会への参加のための旅費に使用すること、海外文献の翻訳のための謝金として使用すること、などを計画している。
|