電流の流れやすさを示す指標である導電率は、体内臓器や組織系によって値が異なる。導電率を非侵襲的に測定できれば異なる組織の区別が可能となり、病的状態での組織系の予測診断の補助が期待できる。本研究は、脳MRIによる非侵襲的導電率イメージングを開発し、この方法による頭蓋内構造の導電率測定の正確性を明らかにすることを目的とした。脳MRIによる非侵襲的導電率測定法の正確性、非侵襲的導電率測定の有用性等について検討した。脳MRIによる非侵襲的導電率測定の再現性の高さ、電極を用いての組織の導電率測定結果との一致率の良さ、神経芽腫をより悪性度の低い神経膠腫から区別できること、等が示された。
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