ミセル化ナノ粒子であるNK012の動注薬剤としての有用性について肝腫瘍動物モデルを用いて評価し、さらに生体内での代謝経路についてその動態について評価した。動注群と静注群の2群を作成し、18匹の肝腫瘍モデルを用いてNK012とfree SN-38の末梢血中濃度と腫瘍内濃度を測定した。末梢血中濃度は24時間におけるAUCを測定したが両群で有意差を認めなかったが、腫瘍内は、投与3分後、2時間後、24時間において動注群で有意に高い濃度を認めた。動態評価を行うために、NK012を蛍光標識し組織内、腫瘍内での可視化を行い、投与後経時的に腫瘍内から肝実質内のクッパー細胞に取り込まれていくことが示された。
|