研究課題/領域番号 |
26461840
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
鳥越 晃之 川崎医科大学, 医学部, 助教 (20551162)
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研究分担者 |
伊東 克能 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00274168)
山本 亮 川崎医科大学, 医学部, 講師 (30319959)
玉田 勉 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (40278932)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | Cine dynamic MRCP / 膵外分泌機能 / 慢性膵炎 |
研究実績の概要 |
MRCPは、低侵襲で行える膵・胆道疾患の画像検査として広く臨床応用されている形態イメージである。我々のこれまでの検討で、通常のMRCPに空間選択的IRパルスを併用することで局所的な膵液の流れを可視化する事が可能となり、連続撮像することで膵液の生理的な排出動態(動態イメージ)を評価することが可能となった。また、本法を用いた膵液の排出動態が、膵外分泌機能(機能イメージ)として評価できる可能性があることも示唆された。次に形態変化による様々な病期の慢性膵炎において、本法を用いた膵液排出スコアの変化についても検討した。形態的に重症の慢性膵炎では、形態変化の程度と一致し膵液排出スコアも著明に低下していた。中等度の慢性膵炎では膵液排出スコアの低下がないものや、軽度の慢性膵炎でも膵液排出スコアが低下しているものもみられた。形態的に軽-中等度の慢性膵炎では、膵液排出スコアと必ずしも一致するとは限らない結果となった。慢性膵炎における病期判定には、形態イメージと機能イメージを併せた評価が重要であると考えられる。空間選択的IRパルス併用シネダイナミックMRCPによる膵液排出動態の評価は、簡便で非侵襲的に行える膵外分泌機能スクリーニング検査としての臨床応用の可能性があると考えられる。画像データ評価のためのDICOMビューワや画像編集ソフトなどを備えた専用PCを使用するにあたり、大量の画像データを迅速に編集、評価、解析する事が可能となった。
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