外科用吸収糸でフックを形成する場合、折り返すと太さが倍になり、糸自体にスリットを入れると脆弱になる問題が生じた。そこで抜けない「返し」をもつ糸があり、これを用いることで問題が解決された。加えて糸自体に強度があり吸収糸そのものを押し込むことが可能であった。この吸収糸にX線視認性を持たせるため、ヨード造影剤、バリウム製剤などを塗布した糸を作成し実験した。 ファントムにX線視認性を付与した糸を留置できるか実験した。この糸はCTで視認可能であった。加えてファントムからの引っ張り負荷でも容易には抜去不能であった。 以上の結果より、外科用吸収糸で胸腔用のガイディングマーカーの作成は可能と思われた。
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