FDG(フルオロデオキシグルコース)PET(ポジトロン断層撮影)による腫瘍ブドウ糖代謝評価と病理組織を対比し、FDG PETにより微視的変化を予測することに挑戦した。膵癌において、FDGの最大集積度が腫瘍浸潤と関連することが明らかとなり、膵癌診療における治療方針決定のテーラーメイド化に必要な知見に役立つことが明らかとなった。また、手術不能と判定された症例と、手術症例の比較によって、腫瘍容積が治療方針に過大に影響していることも明らかとなり、FDGの最大集積度が治療方針決定により重要であることが示唆された。また、腫瘍細胞中のp53遺伝子変異がFDGの取り込みに影響していることも明らかとなった。
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