研究実績の概要 |
平成26年度は標識合成した125I-EISB (1-(2-125I-ethoxy)-2,5bis (styryl) benzene)を生成分離し、マウスに投与し、体内分布を測定した。同時に125I-EISB投与後のマウスの脳の切片をIPで撮像し、評価を行った。実験方法は、 分取精製した125I-EISBを正常マウスおよびアミロイド沈着マウスに300μl/匹で尾静注した。1, 3, 5, 10, 15, 20, 30, 60分後にエーテル麻酔下で血液を採取し、頚椎脱臼により屠殺後、全身の諸臓器(脳、心臓、脾臓、肝臓、胃、小腸、大腸、腎臓、筋肉(足))を取り出した。採取した血液及び各臓器の重さ(g)及び放射能を測定し、%Doseを求めた。 125I-EISBをマウスに投与後、 30分後に屠殺し脳を摘出後、切片を作製し標本を作製した。標本の放射能をIPに露光し読み取った。結果は、 正常マウスの体内分布測定結果とアミロイド沈着マウスにおける体内分布測定結果で、脳、心臓、胃、小腸、大腸、腎臓、筋肉(足)では、正常マウスとアミロイド沈着マウスではほとんど変わらなかったが、脾臓、肝臓で、正常マウスではそれぞれ98%、1%であったが、アミロイド沈着マウスでは45%、10%と肝臓で減少し、脾臓で増えていた。これは125I-EISBがアミロイドに結合していることを示しでいる。またマウスの実験数が少ないので、これから実験を増やしていく。 また30分後に屠殺し脳を摘出後、切片を作製し標本を作製した。標本の放射能をIPに露光し読み取った。結果は正常マウスで明らかなアミロイドの沈着は見られなかった。これも実験数が少ないのでこれからアミロイド沈着マウスと共に実験を重ねる。
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