研究課題
基盤研究(C)
細胞培養環境における培地成分の中で、グルタミン酸代謝経路に関わる因子が放射線感受性亢進につながることを明らかにした。4日間培養後の培養上清処理による放射線感受性亢進は、数種のヒトがん細胞株で確認できたが、正常細胞では見られなかったため、がん細胞特異的である可能性が高い。機構として、グルタミン酸経路の抑制によるグルタチオン合成の低下、それにともなう酸化度の増加が確認できた。この結果は、グルタミン酸代謝経路が放射線治療におけるがん殺傷作用の効果的標的となりうることを示唆している。
Radiation biology