研究課題
BPAに陽電子放出体であるF18を結合させたFBPA PET/CTはホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の適応を決定するために重要であることが示されているが、そのPET上のVOXEL中の平均standard uptake value(SUVmean)と点滴静注されたBPA濃度の相関は必ずしも明確ではない。当研究では、FBPAをワンショットで静脈注射した場合と持続静注した場合の各臓器および腫瘍のSUVmean値の相違と、さらにはそのSUV値と点滴静注したBPA濃度の相関をマウスを用いて検討した。FBPA PETはワンショット静注および持続点滴静注後に連続的に撮像した。FBPAワンショット静注の場合は5分以内に各臓器のSUVmeanが最大化し徐々に低下し60分程度で平定化する。FBPA持続点滴静注の場合は40分程度までは各臓器でSUVが上昇するたその後Plateauとなり、60分後には静注点滴したBPA濃度とFBPAのSUVmean値は正常組織及び腫瘍組織(メラノーマおよびグリオブラストーマ)ともに、ほとんど等しくなった。また、同一マウスでBPAを通常のBNCTで使用する0.5g/kgを点滴静注したのちサクリファイスしてICP-AESでホウ素濃度を測定すると、ワンショット静注および持続点滴静注の双方で60分後のSUVmeanは、正常組織および腫瘍ともにホウ素濃度とよく相関していた(ワンショット静注でr=0.88,p=0.05、持続点滴静注でr=0.86, p<0.05)。また、L-DOPA、L-グリシン、D-フェニルアラニン、L-フェニルアラニン、D-タイロシン、L-タイロシンで2時間培養したのちメラノーマとグリオブラストーマの細胞でF-BPAの集積を見るとL-フェニルアラニン以外ではいずれもFBPAの集積が増加した。このような反応は正常細胞では見られなかった
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