研究課題/領域番号 |
26461888
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
沼崎 穂高 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70403011)
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研究分担者 |
手島 昭樹 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター(研究所), 放射線治療科, 主任部長 (40136049)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 放射線治療学 / データベース / がん登録 |
研究実績の概要 |
(1) 全国登録システムの更新: 放射線治療症例全国登録の登録ソフトウェアの更新を行った.特にJASTROデータベース委員会と連携して見直しを行った標準フォーマット部分の更新を優先的に行った.登録ソフトウェアは診療現場でのデータ登録の利便性を考慮し、タブレット端末での利用を考えた更新を行った.(2) DBシステムの整備支援: 放射線治療部門DBが十分に整備されていない施設に対してシステム整備の支援を行った.全国登録ソフトウェアはJASTROのホームページ(http://www.jastro.jp/)からダウンロード可能である.技術支援の要望があった施設に対して部門DBシステムの整備を支援した.さらに各施設からの不具合やカスタマイズの報告をソフトウェアの更新に反映した.(3) 全国登録データ公開Webシステムの開発: 集積された全国登録データを解析し,解析結果をWeb上で公開するシステムを開発中である.既に公開されている放射線治療施設構造データとリンクさせ,診療過程process,施設構造structure,治療結果outcomeを含めた放射線治療の解析データを公開予定である.(4) IHE-J RO WG,治療RIS開発企業と連携して,放射線治療症例全国登録で使用している標準フォーマットを治療RISのDBへの装填する共同開発を進めた. <全国登録データ公開Webシステムの概要> ・会員ユーザーが随時閲覧可能なWebベースのシステムとし,ID,Passwordによる閲覧制限をかけた施設固有ページに入る設計とする. ・会員ユーザーは固有ページ内で自施設と全国集計値と比較可能な設計とし,会員ユーザー以外の一般ユーザーは全国集計値のみを閲覧可能とする.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(1) 全国登録システムの更新に関して、予定通りに 放射線治療症例全国登録ソフトウェアの更新を行った.(2) DBシステムの整備支援に関して、放射線治療部門DBが十分に整備されていない施設に対してシステム整備の支援を行った.さらに各施設からの不具合やカスタマイズの報告をソフトウェアの更新に反映した.(3) 全国登録データ公開Webシステムは当初は平成26年度中に開発を行う予定であったが,当初予定にない機能(自施設の治療担当者を選択することで実績データを抽出する機能)を追加しており,現在開発途中である.平成27年度中に公開予定である.収集データの解析結果に関しては公開システムが完成するまでJASTROホームページでの公開とする.(4) 放射線治療症例全国登録で使用している標準フォーマットの治療RISのDBへの装填に関しては,IHE-J RO WG,治療RIS開発企業と連携して順調に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
(1) 全国登録ソフトウェアの更新: 沼崎,本学大学院生は前年度に引き続き,全国登録ソフトウェアの不具合やカスタマイズの報告を受け,更新作業を継続する. (2) 全国登録データ公開Webシステム: 沼崎,本学大学院生は前年度に開発,運用された全国登録データ公開Webシステムに対して登録参加施設の利用状況の把握と臨床現場からのシステム利用の意見の収集を行い,ユーザーが利用しやすいようにシステムを改良する. (3) 部門DBシステムの整備支援: 沼崎,本学大学院生は登録参加施設に対する部門DBシステムの整備支援を継続する. (4) 標準フォーマット装填治療RISの開発の継続: 手島,沼崎は前年度からの共同開発を継続するとともに,既存の治療RISから全国登録データの抽出が可能となる機能を搭載するように治療RIS開発企業に働きかける. (5) 他がん登録とのデータ連携システム開発: 手島,沼崎,本学大学院生は他のがん登録(地域がん登録、院内がん登録、臓器別がん登録)システムとのデータ連携を行う.
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次年度使用額が生じた理由 |
物品費,その他の費用に関しては概ね予定通りの支出となった.当初予定よりシステム開発のための打ち合わせやシステム整備支援のための出張費が多くなった一方で,人件費が少なくなった.出張費,人件費に関しては性質上計画通りの支出とはならず,次年度でも計画の変更があることから次年度使用額として計上した.
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次年度使用額の使用計画 |
本年度の予定より出張費が多く発生し,今年度も当初の予定よりも多くなることが考えられるため,次年度使用額で発生した金額をそれに当てることを計画している.
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